桜の花

 さくら さくら やよいの空は
 見渡すかぎり
 かすみか雲か 匂いぞ出ずる
 いざや いざや 見にゆかん

四月は桜の月で、桜の花には色々な思い出がありすぎます。思う事、書く事が多いので「桜の話しは止めにしてチューリップの話しにしようかな」・・・と娘に言いましたら「何を言っているの?桜の花を飛ばしたら駄目よ。梅と桃とくれば次は桜でしょ!」と叱られました。

  さまざまな事 思い出す さくらかな

 私は福岡県糸島市の山紫水明なる山里で生まれました。今の度、おかげさまで、八十八歳(米寿)を迎えます。幸せにも、八十八回目の桜の花に逢うことが出来ました。戦前も戦中も戦後も体験し一生懸命生きてきました。物の不足の時代、物にあふれた現在。みんなで集まって「ワイワイ」賑わったお花見。人に逢えない、集まる事の出来ない現在。人の心も、動向も、気候も変わりました。母が私の誕生日になると言っていた言葉があります。

 「あなたが生まれた4月17日は丁度桜見の日だったよ。お花見のお弁当を作って、風呂敷に包んで『さぁ!行ってらっしゃい』・・・と言ったあと、すぐ生まれたよ。」

・・・と。当時は、4月17日頃が桜の満開でした。今年は3月30日が満開でした。約半月はやく咲いています。少しずつ地球はあたたかくなっているのでしょうか?

 平成元年にピラミットハウスを建てました。その記念木に桜の木を選び、仲良くして頂いている山川紘矢・亜希子先生に植樹して頂きました。今では樹の高さ10m、樹の回り170cmでみごとな花が咲きます。私が重ねてきた日々、あんな事、こんな事、全部知っています。そして守ってくれています。コスモポートに来て下さいますお客様の肩にひらひら・・・と花びらが舞い降りています。「お幸せにね」「大丈夫よ」・・・とささやいているようです。

 さくらさん、ありがとうございます。

 どんな事に出逢ってもあわてないでくじけないでぐちらないで丸くゆっくりすこやかにの日々を重ねます。・・・と祈りました。