令和

 私は、新しい「元号」を指折り数えて待っていました。

4月1日、テレビの前に座っていました。11時41分に「令和」と、決まりました。その時、まぁ…上品な感じね…と思いました。しばらくしたら、スーッとなんだか冷たい風が、私の頬を撫でました。

 「令和」は、太宰府であった梅花の宴を記した万葉集の歌の序章が典拠…と説明がありました。(1,300年前の万葉集)

 私は嬉しくなりました。なんと、そこは福岡県で事あるごとに参拝する太宰府天満宮です。「令和」をとても身近に感じました。今、私の頬を撫でた冷たい風も、あたたかい春風に変わりました。

 そう言えば、太宰府天満宮には梅花の宴を再現した「ジオラマ」が展示されています。梅の花のもとで遊ぶ雅やかな立体の人形が飾られているのを見た覚えがあります。実際に梅花の宴が行われたのは、現在みんなが参拝している太宰府天満宮から少し離れたところにある、坂本八幡神社近辺です。

 そこには、万葉集の歌人の大伴旅人の邸宅があったとされています。坂本八幡神社には参拝した事がないので、4月2日にさっそく行きました。

 さすが太宰府政庁跡です。清々しく、広々とした場所で建物は何もありません。若草が春の陽にたわむれて、キラキラと光っていました。

 まさに、「令和」の御世を感じさせる気品のあるふんわりと回転する風が吹いてきました。「令和」と聞いた時に感じた冷たい風は、いつしか春風に変わっていました。あっ!そうだ!春風は、森羅万象の生命を吹きおこし、花を咲かせ、実を結ばせます。

 今、世界中に吹き荒れている冷たい風が春風になる御世になるのだ…と信じました。「令」とは、「良い、すばらしい」の意味。「和」とは、「やわらぎ、仲良し」の意味があります。みんなの心が和らぎ、仲良く輪になって笑い合う世の中にしよう!!

 この三つの「わ」の心。「和」「輪」「笑」が一緒になれば、「ワッショイ!!」のかけ声になります。「ワッショイ!!ワッショイ!!」と光の世界へ進もう。「一寸先は闇」の世界に終止符を打とう。「一寸先は光」へと進もう。

 うれし喜、たのし喜、ありがた喜の世の中の出番です。

 さぁ!ワッショイ!!ワッショイ!!